2009年10月26日月曜日

三不幸とは・・・

皆さん、矢萩節です。
本日もメルマガよりお話させて下さい。
今回は安岡正篤氏のお言葉です。
【三不幸】
伊川(いせん)先生言う、人、三不幸あり。
少年にして高科に登る、一不幸なり。
父兄の勢に席(よ)って美官となる、二不幸なり。
高才有って文章を能(よ)くす、三不幸なり。 

年の若いのにどんどん上へあがる。
世の中はこんなものだと思ったら大間違いである。
というのは修練というものを欠いてしまうことになるからで、これは不幸である。
これは官ばかりではない。
親のお陰で若輩(じゃくはい)が重役になったりする、みな同じことである。
またいろいろのすぐれた才能があって、文章を能くする、──文は飾る、表わすということで、つまり弁が立ったり、文才があったりして表現が上手なこと──これも大きな不幸である。
今日は選手万能の時代で野球とか、歌舞とか、若くてできる者にわいわい騒ぐ。
これは当人にとって、大きな不幸であります。
若くてちょっと小説を二つ三つ書くと、たちまち流行作家になって大威張りする。 
小娘がちょっと歌や踊りができると、やれテレビだ映画だ、と引っ張り出して誇大に宣伝する。
つまらない雑誌や新聞がそれをまたデカデカと報道する。
変態現象と言うか、実に面妖(めんよう)なことで、決して喜ばしい現象ではない。

*今回のお言葉はややひねくれた物の見方だと矢萩節は思います。
若くして偉くなっても、親の七光りで偉くなってもしっかりと頑張っている人はたくさんいますよね!

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